多くの経営者がブランドを「重要だ」と言いながら、投資を後回しにする。その理由は、ブランドの価値が「感性」で語られているからだ。「世界観」「空気感」「ファン」——これらの言葉では、経営会議で予算は通らない。
ブランドを構造として語れば、ROIを示せる。予算が通る。投資が始まる。
ブランドが「感性の話」になった理由
ブランドコンサルタントが経営者向けに使う言語が、感性寄りになりがちなのには歴史的な経緯がある。1990年代以降、広告・デザイン業界から派生したブランドコンサルティングは、「見せ方」「世界観」「感情的な繋がり」を中心に発展してきた。結果として、ブランドを語る言語は経営の言語から乖離した。
構造として語るとはどういうことか
ブランドを構造として語るとは、次の問いに答えられることだ。「このブランドがなければ、どのくらいの顧客が競合に流れるか」「このブランドは、営業コストを何%削減しているか」「このブランドは、採用コストにどう影響しているか」。これらに数字で答えられるとき、ブランドは初めて経営の議題になる。